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都市ガス導入レポート ~オーナーズボイス~

リノベーション十都市ガス導入 間取りも共有部も大改造築42年から「新築」に ープロパンガスから都市ガスへ「Fビル」オーナーFさま

築年数が経過した物件において、入居者がなかなか決まらず 悩んでいるオーナーさまも少なくないでしょう。 1971年竣工の「Fビル」(安佐南区祖園)はリノベーションによってまるで「新築」に生まれ変わり、完成前にすでに満室。その再生ポイントを紹介します。

01 洋室 畳からフローリングヘ天井を上げて空間を拡大

畳から人気のフローリングに。天井を5センチほど高くして、できる限り空間を確保した。スポットライトが新しさを演出してくれます。

テレビモニター付きインターホン:室内にテレビモニター付きインターホンを設置。部屋にいながら来客を確認できるので、招かざる客への対応も安心。 壁紙:各部屋に異なるデザインのアクセントトクロスを貼ってォリジナリティーを。 写真は一番人気のデザイン。
02 キッチン 3口のビルトインコンロで料理もラクラク楽しく

1Kに180センチのワイドなシステムキッチンという贅沢仕様。収納も上下にたっぷりで、料理も片付けもサクサクはかどりそう。 各部屋キッチンの色が異なる。

3ロビルトインコンロ:料理好きも満足間違いナシの3ロコンロ。毎日使うものだから、ちょっとした使い勝手の違いで、家事の「やる気」にも大きく差がつく。
03 浴室・洗面所・トイレ 水回りには、日々使う設備だからこそこだわりを

浴室はゆったりとスペースを拡大し、トイレは温水洗浄機能付きに。洗面化粧台は独立させて、室内洗濯機置場を設けた。

独立洗面化粧台:洗面所は洗濯機を置いてもゆとりの広さ。洗面台には小棚が付いて、細々したものも整理しやすい。 浴室:広くなった浴室には、大きなミラーも付いて、バスタイムがより快適に。 温水洗浄機能付き便座:温水洗浄もあったら嬉しい人気機能の一つ。
04 収納 クローゼットは思いきって玄関先に

最後まで試行錯誤したというクローゼットの配置。居室部分に配置されるのが一般的なウォークインクローゼットを玄関先に置くことで、限られたスペースを最大限に有効活用することに成功した。

シューズクローゼット:高さを生かしてめいっぱいスペースを取り、抜群の収納カを実現。棚板は取り外し可能なので、女性用ブーツも簡単に収納できる。 ウォークインクローゼット:これだけのスペースを確保できたのは、この配置だからこそ。
05 共用部分 むき出しだった設備をスッキリ配置転換

共用廊下に設置していた給湯器はバルコニーへ、洗濯機置場は室内へ移動させ、玄関回りの見栄えは格段にアップ。 また、以前からプロパンガスの大きなボンベが気になっていたことから、この機会に都市ガスに切り替えた。

外壁:落ち着きのあるブルーの塗装とアイボリーのタイルで上品な外観に。 人感センサー照明:人が通ると感知して自動で点灯。共用廊下に設置し、安全・防犯面にも配慮した。 各戸専用物置:必要以上に幅広かった廊下を仕切り、各戸が専用で使える物置を設置。大切な自転車や室内に入りきらない大きな荷物、しばらく使わないシーズン物などの収納に大活躍。
06 間取り 2DKから1Kヘ 水回りにはゆとりを

畳敷きの和室2部屋をフローリング洋室1部屋に。キッチンや浴室などの水回りのスペースを広げることで使い勝手が格段に向上した。

スケジュール:検討開始、アイデア出しからプラン決定まで約10ヶ月、2012年10月着工、2013年2月完成 リノベーションデータ ●プロパンガスから都市ガスへの切り替え●間取り変更●天井高アップ ●クロス張り替え●シューズクローゼット●ウォークインクローゼット ●ユニットバス●独立洗面化粧台●室内洗濯機置場 ●温水洗浄機能付き便座●システムキッチン●3ロビルトインコンロ ●テレビモニター付きインターホン●玄関ドア取り替え ●各戸専用物置設置●人感センサー照明(共用部) ●その他共用部分改修●外壁改修
オーナーさまご夫婦が実践したリノベーション成功のポイント ●現実を受け入れること ●自分の感覚は捨て、たくさんの意見を聞くこと ●求める入居者像を明確にすること ●「やめるか」「続けるか」覚悟を決めること ●現場に足を運ぶこと
試行錯誤していたところに偶然の出会いが重なって

オーナーご夫妻のFさまがリノベーションを検討し始めたきっかけは、入居率が悪くなったこと。前身の「Fビル」は1971年竣工。数年前から、1戸、また1戸と退去が続き、畳を入れ替えて、傷んだ箇所は修繕するなど、部屋自体はきれいに整備していたそうですが、 新たな入居者が決まらぬまま、気付けば全4室のうち3室が空室に。

危機感を覚えたFさまは、2部屋をつなげてファミリータイプにしようかなど、入居者を確保するためにご夫婦で案を出し合いながら試行錯誤を繰り返していたそうです。そんな時、ある管理会社から突如連絡が。「リノベーションしませんか」という提案でした。あまりのタイミングの良さに「私たちの心が見えたのかと不思議でした。」その後、管理会社担当者の熱心なアドバイスのおかげで、畳やガラス戸など現状の設備や間取りはもはや流行遅れであることに気付かされ、徐々に「リノベーション」という選択肢が頭をもたげてきたそうです。さらに、ちょうど3部屋空いていることもチャンスと捉え、思いきって決断。

管理会社を通じて実にさまざまなプランが出され、理想と現実とのバランスを考慮しつつ、着々と具体化。何度も現地に足を運び、 実際に目で見て採寸するなどできるだけ具体的にイメージするように心がけたそうです。

「プランを構築する上で最も重要なことの一つが、どのような方に入居していただきたいかといった入居者像を明確に描くこと。」このような考えから、Fさまは「男女問わず一人暮らしの方」にターゲットを定め、最低限必要な間取りと設備を決め、完成イメージを固めていったそうです。

「失敗はできない」という切実な思いもあり、慎重に検討を重ねた期間は、実に10力月にも及んだとのこと。

苦労の甲斐あって、駐車場の外構工事が終わらない段階で入居者が決定するという好評ぶりでした。

同時にプロパンガスから都市ガスへの切り替えを決めたため、管理会社と広島ガスもしっかり連携。工事プランの進捗に合わせて配管工事やガス機器、メーターの設置について逐一対応できたため、切り替えもスムーズに進んだそうです。「以前は建物横に置いてあったプロパンボンベがなくなったことで、外観がすっきりし、見栄えもきれいになりました」とご満足のFさま。

再生の効果に驚きと感謝

最初は「築42年では...」というマイナス思考が頭から離れなかったというFさま。そんな気持ちを払拭できたのは、「リノベーションは新築と同じように捉えていいんですよ」という管理会社担当者の言葉でした。

「空室があると、他の入居者にとっても好ましい空気感とはいえないので、常に満室にという思いはありました。でも、長い間空室がなく、いざ空いてみても、その間に時代が求めるものが変わってしまったことに気付かなかったんですよね。」小手先の改装では状況は何も変わらないことを痛感したというFさまは「賃貸業を続ける限りは、時代に合ったものを提供し続けなければなりません。見た目だけでなく、入居者の居心地を考える必要があります」と力をこめます。

さらに、最終的には「賃貸業をやめるか、続けるかの覚悟ではないでしょうか」ともおっしゃいます。覚悟を決めたら、これまで持っていた自分の感覚に固執せず、たくさんの人の意見に耳を傾けて、知らないことを積極的に学ぶ姿勢が大事だと実感したそうです。

「負の遺産として、子ども達に古い建物を残しておくことは絶対にしたくありませんでした。築年数を間いた瞬間にそっぽを向かれるような物件で、家貨を下げるしかないのかなと諦めかけていたものが、ここまで生まれ変わり、さらに家賃を上げることもできました。

これは私たち夫婦だけでは到底実現できなかったこと。皆さまの素晴らしいアイデアやアドバイスのおかげと心から感謝しています。」