エネルギーの歴史

エネルギーに関するできごとや、
時代を象徴するできごとを年表形式でご紹介。
火を使いはじめた原始時代から、今みなさんが暮らす時代まで。
エネルギーの歴史をじっくりたどってみましょう。

BC50万年:人間が火を使い始める

火の発見

大昔の人は、落雷による山火事や火山の爆発で「火」を知ったといわれています。
そして火を上手に利用することで、大きなエネルギーを使えるようになりました。

火の利用

人間は火打ち石を打ち合わせて火花をおこし、燃えやすいものにあてて火を付けることを考えだしました。
また北京原人は、火を暖房や料理に利用していたそうです。

BC5000年:車輪のついた荷車の発明

BC3000年:エジプト文明

BC1000年:帆掛け船が登場

風の利用

紀元前3000年以前に、地中海東部の人々は船に帆をつけはじめたといわれています。
マストの受け口とロープを通す穴もついていたそうです。

0年:西アジアで水車が作られる

水の利用

紀元前70年頃、ローマ人が製粉する際に、水車を利用していたという記録が残っています。
紀元後、西アジアでも水車が作られ、西暦1000年頃にはヨーロッパ中に水車が広がりました。

1000年:ヨーロッパ中に水車が広まる

1868年:明治維新

1872年:横浜で日本初のガス灯が点灯

日本ガス事業の発祥

明治3年、実業家の高島嘉右衛門が県庁からガス灯の建設協力を頼まれ、横浜でのガス事業を計画。明治5年9月26日、神奈川県庁付近などにガス灯十数基を点灯しました。

1879年:エジソン、白熱電球を発明

1883年:ダイムラー、ガソリンエンジン開発

1886年:自動車製作に成功

1889年:大日本帝国憲法の発布

1893年:ディーゼル内燃機関発明

ガスの熱利用へ

明治30年代になると、ガスの熱利用が徐々に進みます。コンロ、かまど、焼物器、湯沸器、アイロン、ストーブなど。現代のガス機器の原型ともいえるものが輸入され、次々と国産化されていきました。

1903年:ライト兄弟の飛行機完成

1914年:第一次世界大戦が起こる

1916年:ガスメーター検定開始

第一次世界大戦中の石炭価格とガス事業

第一次世界大戦がはじまり、ガス業界は原料である石炭価格の高騰で非常に苦しい経営状況でした。
しかしその後、一転して石炭価格が暴落。ガス製造の原料価格の下落は、コスト削減に繋がりました。

1923年:関東大震災でガス供給停止

関東大震災

大正12年の関東大震災は、ガス供給に大きな打撃を与えました。しかし、大きな地震・火災の中、ガス工場やガスタンクの発火はゼロ。それまでの「ガスは危ない」というイメージを覆しました。

1929年:飛行船ツェッペリン号、霞ヶ浦飛行場に着陸

戦争で経営は苦境の中へ

昭和5年頃から不況による販売不振に陥ってしまいます。その後も戦争が終わるまでは、すべてが軍需中心。ガス事業も他の産業と同様、国の統制下で苦しい経営が続きました。

1931年:羽田東京国際空港が開港

1940年:アメリカが日本への石油輸出を全面停止

1945年:広島・長崎に原爆投下

日本初の油ガス装置が稼働

昭和20年代の後半に入り、目ざましい技術革新がありました。東京ガス千住工場で稼働をはじめた「油ガス発生装置」の技術。伝統的な固体燃料から液体燃料への転換というエネルギー革命となりました。

ガス事業の再建

太平洋戦争は、全国のガス会社にも大きな影響を残しました。大戦前と敗戦直後を比べてみると、需要家は247万戸から93万戸に急減。被害額は、当時の価格で約2億2700万円。現在の価格で約85兆8000億円にのぼります。

1947年:電球が1世帯に1個供給

1952年:自転車補助エンジン完成

1961年:国内初のジェット機就航

1964年:東京オリンピック開催

1969年:アポロ11号月面着陸

天然ガス時代の幕開け

天然ガスはメタンを主成分とし、無公害、高カロリーのエネルギーという点で、石油系エネルギーに代わる理想的な都市ガス原料として注目されました。日本では昭和44年に導入開始。

1973年:オイルショック/全国都市ガス需要家数1500万戸突破

1986年:原油価格急落/チェルノブイリ原発事故

1990年:イラク・クウェートからの石油輸入禁止

天然ガス新時代

環境にやさしい車、天然ガス自動車普及の取り組みは、平成2年度から開始された通産省(現:経済産業省)資源エネルギー庁の補助事業である「天然ガス自動車実用化調査事業」と時を同じくはじまりました。

1992年:国連環境開発会議リオデジャネイロ宣言採択・承認

1997年:地球温暖化防止京都会議開催

1998年:長野オリンピック開催

2011年:東日本大震災

2012年:再生可能エネルギー固定価格全量買取制度開始

天然ガスのこと

環境にやさしいエネルギー、天然ガス。
この天然ガスがなにから生まれ、どのようにして家まで届くのか。
わたしたちにとって、身近な存在であることを伝えていきます。

エネルギーをたどろう

天然ガスはもともと、大昔の恐竜や魚だった?

天然ガスは、大昔の生き物の死がいが数百万年以上の時間をかけて変化してできた化石燃料のひとつ。ゆっくりと時間をかけてつくられた化石燃料は、人の力ではけっしてつくれないかけがえのない資源なのです。

恐竜や魚の化石

エネルギーを運ぼう

ガスは、-162℃の液体でやってくる!!!

海外で採掘された天然ガスは、-162℃に冷却。するとガスの体積は、600 分の1 の液体に変化します。それを巨大な船で日本へと運ぶのです。600分の1というと、学校のプール分の気体が、家庭用のバスタブわずか2杯分になってしまいます。

天然ガスの体積の変化

エネルギーを探そう

家の中には、エネルギーがいっぱい!

わたしたちの暮らしには、エネルギーが欠かせません。料理をするときに使うコンロ、お風呂を沸かすときに使う給湯器など、エネルギーを熱として使う場合は主にガスが使われています。

お風呂・暖房機・コンロ・オーブンレンジ

エネルギーを比べてみよう

天然ガスは、環境にやさしいエネルギー!!!

石油や石炭に比べ、燃えた時に出るCO2や有害物質の量が少ないのが天然ガスのいいところ。化石燃料の中でも、クリーンなエネルギーといわれています。

化石燃料を燃やした時に出る有害物質の発生量比較(石炭を100 とした場合)

火を学ぼう

わたしたちの身の回りに当たり前のようにある火。
それをいろいろな視点から見ることで、
火の大切さを感じてもらうコーナーです。
こどもたちが改めて興味を感じ、考え、
火に慣れ親しむことを目的としています。

火を比べてみる

火の温度は、いろいろある!

身近にある火は、それぞれ温度が異なります。同じ火の中でも、小さい火から大きい火があるように、それぞれ温度にも大きさがあるのです。

木炭 約1000℃・ガスバーナー 約1700℃・マッチ
約2500℃・太陽の表面 約6000℃

火を眺めてみる

じっと眺めると、気持ちが変わる?

火は大きさによって、感じる気持ちが変わってきます。たとえば、キャンドルのような小さな火は癒しの効果。大きな炎になればなるほど元気を与える効果があるそうです。

キャンドル・暖炉・たき火

火を使いこなす

火を使いこなす、人がいる!!!

火を使ってものをつくる仕事や美しい火をうみだす仕事。
火を使うことで、あたらしい形に変えて、私たちに「おいしさ」「美しさ」「使いやすさ」を届けてくれる仕事があります。

料理人・ガラス職人・花火職人

火を調べてみる

ガスの火は、なぜ青い?

ろうそくの火は赤いのに、ガスコンロの火は青い。これには、ちゃんと理由があります。ろうそくの火はススが燃えて明るい光を出しているのに対し、ガスの青い火はメタンという成分を燃える前に空気とまぜて発火の反応を速くしてあるため、ススがでません。

コンロの青い炎

食の大切さ

毎日かかせない「食事」は、元気のもと。
ここでは、食材への感謝の気持ちや食べることの
本質を感じてもらうコーナーです。
子どもたち自ら関心をもって、日々健やかな暮らしを
してもらうことを目的としています。

食材を育ててみる

カレーライスの食材を、育ててみよう!!!

普段なにげなく食べているカレーライスも、一つひとつの食材が時間をかけてつくられています。たとえば、カレーライスの食材を順番に育てていくと、約3年8ヶ月もかかってしまいます。

食品が育つ時間

食材を買ってみる

食品を買うことで、水も買っている!?

日本は海外から食品を輸入することによって、その生産に必要な分だけの自国の水を使わないで済んでいるのです。いうならば、食料の輸入は形を変えて水を輸入しているといえます。たとえば、ハンバーガー1個を生産するには、約1000ℓの水が必要です。

ハンバーガーが出来るまでに使用される水の量

食材を味わってみる

基本の味は、5つの種類がある!

味の基本は「あまい」「しょっぱい」「すっぱい」「にがい」に「うま味」を加えた5種類です。うま味といえば、昆布やかつおぶし、干ししいたけなどから取れる「だし」が一般的に知られていますが、トマトやチーズ、豚肉などの食材にも多く含まれています。

食材

食材をおいしくする

ガスでごはんが、おいしくなる?

炊飯器が普及するまでは、みんな釜で炊いたごはんを食べていました。釜で炊いたご飯の味は、火加減や水加減を知っていればガスコンロで再現できます。ガスの火が鍋底全体を包み込んで、ムラなく加熱されるので米の一粒一粒にしっかりと熱が伝わります。ツヤと甘みのあるふっくらごはんは、火で炊くからこそできるワザです。

ガスでご飯