旧海田工場・旧阿賀工場跡地の
土壌調査結果と今後の対応について

 広島ガス株式会社は、環境問題への対応を重要な経営課題と位置づけ、環境保全活動に積極的に取り組んでおります。
 土壌汚染問題に関しては、天然ガス転換に伴う旧製造設備の改廃に併せて石炭を主原料とした都市ガス製造工場である旧海田工場跡地並びに旧阿賀工場跡地について、自主的に土壌の調査を順次実施してまいりました。
 両工場とも平成13年度に操業を停止しており、本年2月に施行された「土壌汚染対策法」(第3条)の調査義務の適用はありませんが、本年3月に両用地の設備撤去が完了したため、引き続き自主調査を実施しておりました。
 この度、両用地について調査結果がまとまり汚染状況の把握ができましたので、関係行政と協議をしておりましたが、本日行政に正式にご報告いたしましたので、公表させていただきます。
 弊社といたしましては、この問題への対応を重要な課題と認識し、今後、行政当局等のご指導のもと対策を検討し、順次講じてまいります。

1. 調査結果および周辺への影響について
 土壌調査の結果、両用地において土壌および地下水から基準を超える砒素、シアン、ベンゼン等が検出されました。(調査結果は、別紙1、2をご参照ください。)
 別紙1:旧海田工場跡地の調査結果はこちら
 別紙2:旧阿賀工場跡地の調査結果はこちら
 現在、両用地とも事業所用地として使用しており、地表面はアスファルトや健全土で被覆されているため、地表面からの飛散による影響は無いものと思われます。
 また、地下水については、両用地とも地下水流動方向周辺に飲用に供される井戸はないものと判断しております。
 さらに、行政による定期的な公共用水域の水質調査においても、また当社が実施した敷地近傍水域の水質調査においても汚染がないことから、周辺の生活環境への影響はないものと考えております。
2. 汚染発生の推定原因
 旧海田工場は昭和33年から平成6年、旧阿賀工場は大正10年から昭和47年まで石炭を主原料として都市ガスを製造しており、その製造工程でベンゼンやシアン化合物が微量に生成され、また、石炭ガスの脱硫触媒として砒素化合物を使用したことがありました。正確に原因を特定することは困難ですが、風水害や装置の損傷等による漏洩により土壌に浸透したものと推定しています。
 なお、現在ガスの製造工場は、クリーンな天然ガスを原料にガスを製造しておりますのでこれらの有害物質が発生することはありません。
3. 対策の実施について
 当面の対策として、両用地とも、これまでも実施していますアスファルト舗装や健全土による被覆を拡大し、土壌の飛散による影響がないよう徹底いたします。また、将来にわたる周辺への影響を防止するため、行政当局等のご指導をいただきながら、引き続き対策範囲絞込み等の追加調査を実施した上で以下の通り順次実施してまいります。(対策案は、別紙3をご参照ください。)
 別紙3:対策工事についてはこちら
(1) 旧海田工場跡地
 舗装・覆土、鋼矢板による遮水、汚染土壌中心部の掘削除去、揚水による汚染の浄化、地下水モニタリング等
(2) 旧阿賀工場跡地
 舗装・覆土、汚染土壌中心部の掘削除去、地下水モニタリング等

 近隣の皆様並びに関係各位にはご心配とご迷惑をお掛けいたしますことを、深くお詫び申し上げますとともに、ご理解ご協力のほどよろしくお願い申しあげます。

別紙4-1:旧海田工場 対策工事工程表についてはこちら
別紙4-2:旧阿賀工場 対策工事工程表についてはこちら

以 上

ご参考:土壌問題関連用語解説


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HIROSHIMA GAS Co.,Ltd