1.基本方針
エネルギー業界においては、少子高齢化の進展や新設住宅着工件数の伸び悩みに加え、エネルギー間競合の激化や電力・ガス制度改革の進展によって市場環境が変化しつつあります。一方で、東日本大震災とそれに伴う電力需給逼迫に端を発して、エネルギー基本計画をはじめとしたエネルギー政策の見直しが進められる中、天然ガスをはじめとするガス体エネルギーの位置づけは、これまで以上に高まっていくと考えられます。省エネ・省CO2に加え、エネルギーの分散化に貢献しうるガス体エネルギーの普及拡大およびエネルギーの高度利用を推進していくことは、当社グループに課せられた使命であると考えています。
当社は、このような状況の中、平成21年10月末に策定した2020年に向けたグループ経営ビジョン「Action for Dream 2020」(以下、「ビジョン」という。) の具現化を推進することとし、平成22年度からの3カ年をビジョン実現に向けたアクションプランを実行する期間、平成25年度から3カ年はさらなるステップアップを図る期間と位置づけ、諸施策を実行してまいりました。
平成26年度中期経営計画では、2020年ビジョンの基本方針を踏襲しつつ、その後の経営環境の変化を織り込んだ諸施策を推進し、ビジョン実現に向け着実にステップアップを図ってまいります。
「ビジョンの実現に向けて諸施策を実行し、ステップアップを図る」
□ エネルギーの高度利用および再生可能エネルギーとの組み合わせ等を推進しつつ、ガス体エネルギーの普及拡大を図る。
□ 家庭用市場への経営資源の重点的な配分により営業活動を充実させ、家庭用販売量の維持・増量を図る。他燃料に対抗するため、従来の既設市場対策に加え、新築市場対策を強化する。
□ 業務用市場において、供給エリア内の深耕のみならず、エリア周辺地区を中心としたエリア外を含めた広域エリアの需要開発を推進し、ガス販売量の維持・増量を図る。
□ 廿日市工場の桟橋機能拡大、天然ガスの普及拡大および供給安定性の向上に資する導管整備等、中長期的な視点でインフラ整備を行う。
□ ガスショップとLPガス販社の連携強化をはじめとしたお客さま接点業務の充実等により、サービス品質の向上を図る。
□ ガス供給のみに限らず、電気や熱を含めたマルチエネルギー供給、エネルギーサービスにより、 お客さま価値、エネルギーシェアを向上する。
□ 営業・サービス・保安活動推進のための基盤整備・支援活動の充実を図る。
□ 供給、消費段階における保安対策を計画的に実施するとともに、製造・供給設備の経年劣化・災害対策を効率的かつ効果的に推進する。
□ 効率的な事業運営、統制環境の強化、お客さま視点のサービスの強化に資するグループ機能の再構築と業務の見直しにより、機能の最適化を図る。
□ グループ経営管理やコーポレート・ガバナンスの強化を推進するとともに、健全な企業運営の推進に向け、リスク対応の強化を図る。
□ 財務体質を強化しながら、ガス事業の成長に資する投資および料金値下げ等、重点政策の原資確保に努め、経営基盤の強化を図る。
□ 投資・経費については、2020年ビジョンの実現に向け効率的かつ効果的な投入を行うとともに、経営環境の変化に対応し、柔軟な修正・運用を行う。
□ コンプライアンスの推進とリスクマネジメント活動を通じ、公正かつ透明な経営確保に努める。
□ 株主さま・投資家さま・地域の皆さまからの信頼向上に向け、企業情報を適時・適切に開示する。
□ 人権活動の推進、コミュニケーションの向上等により、働きやすい職場環境づくりを推進する。
□ エネルギー供給事業者として、地域との共生、地域の活性化に資する活動を積極的に推進する。
□ グループで連携して省エネ・省CO2を含めた環境保全活動を推進する。
□ 人材育成・開発、モチベーション向上策等により、人材・組織の活性化を図る。
□ ワークライフバランスの向上等、従業員が働きやすい職場環境づくりを推進する。
2.平成26年度事業計画はこちら→
3.平成26~28年度中期経営計画はこちら→