コンピュータ西暦2000年問題に関する「危機管理計画」

はじめに
 当社では、エネルギー分野は社会経済活動に重要な分野との認識のもと、コンピュータ西暦2000年問題(以下Y2K問題)に関しては、その影響の大きさを考慮し、総点検及び対策を実施している。
 都市ガスの製造については、製造を直接制御するシステムや設備について、ソフトウェアやマイクロチップを含むハードウェアについて調査を実施し、模擬テストを行うなどをすることで、問題がないことを確認している。
1.危機管理計画の目的
 当社は、従来より災害等の非常時に備えた対応体制を確立し、定期的な訓練を実施するなど、日頃から万全の体制を整えている。Y2K問題に関しては、システムや機器の点検・改修を行い、特に重要なものについては模擬テストを実施するなど、事前に徹底した予防策を施しているが、万が一、当問題に起因する不測の事態が発生した場合でも、
  1) 都市ガスの安定供給
  2) 保安の確保
  3) お客さまサービス
を継続すべく、事前のリスク低減策や事後の代替策・復旧策を講じ、お客さまの不利益並びに当社の損失を最小限に食い止めることを目的として危機管理計画を策定する。
2.対象とする業務とシステム・資源
 Y2K問題により、万が一、不具合が発生した場合に、お客さまに直接的影響を及ぼし、社会的影響が大きいと想定される業務を、危機管理計画の対象業務とした。
業務 対象とするシステム・資源
原料調達 LNG、LPG、ナフサ調達先ほか
ガス製造 ガス製造プラント、ガス送出制御システムほか
ガス供給 ガス圧力・流量監視システムほか
お客さまサービス お客さま設置ガス消費機器本体、安全装置ほか
情報システム 料金関連システム、コンピュータ機器、通信機器ほか
3.問題発生日の想定
 西暦2000年における、以下に挙げるような日を問題発生の可能性が高い日とし、確認作業や問題発生時の対応準備を行う。
想定日 意味合い 対象とする主要資源
1月1日 ・2000年最初の日 ・LNG、LPG、ナフサ(原料調達)
・ガス製造プラント制御システム
・圧力監視システム
・コンピュータ機器
・通信機器
・料金関連システム
・お客さま設置機器
・社会インフラ
1月2日
1月3日
・お客さま先納入製品
 の年初稼動想定日
・お客さま設置機器
・料金関連システム
1月4日 ・年初稼動日 ・お客さま設置機器
・一部オンラインシステム稼動
1月5日 ・当社の第1営業日 ・お客さま設置機器
・年初検針日
・社内オンラインシステム稼動
・社内事務処理システム
・取引先
2月29日
3月1日
・うるう年 ・社内事務処理システム
・取引先
・社会インフラ

 上記以外でも、年初のLNG船積込日・受入日、事務処理締切日など個別業務分野毎に問題発生想定日を考慮する。

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広島ガス株式会社
HIROSHIMA GAS Co.,Ltd