中四国地方初!
マイクロガスタービン排熱を利用した
デシカント空調機の導入

 当社は総合エネルギー供給事業への飛躍に向けて活動を進めておりますが、この度「フレスタ横川店」の1階売場部分に中四国地方で初めて、28kWマイクロガスタービンとデシカント空調機を組み合わせたコージェネレーションシステムを導入いただき、明日(4/24)のリニューアルオープンから本格稼働いたします。
 デシカント空調機は、乾燥剤を用いて湿度を除去する空調機で、厳しい湿度管理が求められる空間や室内空気を大量に取り入れる必要のある空間に最適なシステムです。冷蔵や冷凍のショーケースが多く設置されているスーパーマーケットの場合、除湿が十分でないとショーケース中の商品に水滴や霜がつくことや、ショーケースの前で肌寒く不快感を感じるなどの問題があります。また、従来の空調方式では除湿のために空気を過冷却した後、設定温度まで再熱する方式をとっており、過冷却・再熱のために無駄なエネルギーを消費していることになります。
 そこで、除湿能力の高いデシカント空調機を組み合わせたコージェネレーションの導入効果として、
 (1)商品への霜付きが少なく、生鮮・冷凍食品の鮮度が落ちにくい
 (2)冷凍や冷蔵のショーケースの前が1年中肌寒くなく、不快感がない
 (3)換気量が多いため、売場に匂いがこもらない
 (4)省エネルギー(過冷却・再熱などの無駄なエネルギーを削減できる)
 (5)排熱を有効利用することによりCO2排出量を削減するなど地球環境負荷の低減
など快適性・経済性・環境性があげられ、今回ご採用の用途以外(食品加工工場やレストランなど)でも普及が期待されています。
 当社は、今後も引き続きガスコージェネレーションのあらゆる用途への普及拡大を図って参ります。

●導入設備概要
導入場所 フレスタ横川店
所在地 広島市西区横川三丁目2−36
建物規模
<建物面積>3,000m2(空調対象部分 約850m2
<階  数>地上3階
デシカント
空調機
型  式 デシカント空調機DC−55G
風  量 5,500m3/時
除湿能力 37.1kW
発電設備 型  式 マイクロガスタービン
定格出力 28kW
排熱回収量 54.7kW
使用燃料 天然ガス(都市ガス13A)
総合効率 約85%

<参考1:デシカント空調>
 デシカント空調とは、一般的に乾燥剤(吸湿剤)を用いて空気中の湿気を除湿して空調を行うハニカム吸着式除湿空調機(注)をいいます。湿度を低くしたい部屋や空間の除湿、品物の乾燥のほか、通常の冷却式の冷房機と組合せて使用できる。通常の冷房機と組合せる場合は、空気中の水分をあらかじめ除去するため、冷却式冷房機の容量を大きく削減することができ、省エネルギー化を図ることが可能である。また、フロン等の冷媒を使用しないのでオゾン層破壊防止にも貢献できる。
(注) 特殊な吸湿剤でできたハニカム(蜂の巣)に空気を通すと、湿気はハニカムにより吸着除去され、短時間で大量の乾燥空気が得られる原理を応用した空調機

<参考2:株式会社フレスタの概要>
本 社  広島市西区横川町三丁目2−36
代表者  宗兼 邦生
資本金  9,300万円
店舗数  38(平成14年4月現在)


BACK

広島ガス株式会社
HIROSHIMA GAS Co.,Ltd