ガス冷房のしくみ
吸収式冷温水器は、水の気化熱を利用して冷水をつくり、冷風を送り出すシステムです。
気化熱は、液体が気化(蒸発)するときに周囲から奪う熱量のこと。たとえば、注射の前にアルコール消毒をするとその部分がスーッとします。これはアルコールが蒸発する時、皮膚の熱を奪ったからです。
また、夏に打ち水をすると涼しく感じるのも、まいた水が蒸発する時、地面の熱を奪っていくからです。
吸収式冷温水器は、水の蒸発・吸収・再生・凝縮を繰り返しています。冷媒に水、吸収溶液には臭化リチウム水溶液を使用し、フロンを全く使用していないので、環境にやさしい冷房システムです。
吸収溶液の再生の部分で都市ガスの熱を利用します。
吸収式冷温水器のメリット
●環境にやさしい空調システムです
- 冷媒に水を使用するノンフロン空調です。
- 冷却塔で放熱するので、ヒートアイランドへの影響が少ないシステムです。
●補機動力が低減できます
- 大温度差システム(冷温水・冷却水)や変流量システム(冷温水・冷却水)で、大幅に補機動力が低減できます。
●省エネルギーを実現します
- 機器効率の向上や台数制御運転などにより、 大幅に省エネルギーを達成しています。
●運転費が低減できます
- 割安なガス空調料金が適用でき、消費電力も少ないので、省コストになります。