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  ビタミンカラー

  毎年のことながら、夏の終わりともなれば、相当の疲労感と倦怠感が体内に根を張っているのを自覚します。そしてこれが日常の行動に大きく影響してきているのも感じはじめます。日ごろ、気にもとめていないドリンク剤に思わず手が伸びてしまったという人も多いのではないでしょうか?
 確かに次なる季節に備えて、さまざまな補給が必要となってくるころだと思います。そして、色彩のなかで栄養剤の役割を受け持っているのが、赤と黄の中間に位置するオレンジ色なのです。赤い色のつき刺すような情熱ではなく、黄のようにまぶしいほどの輝きを持ち合わせてはいないけれども、体温を感じさせ、親しみやすさを持っている色なのです。
 
 ある小学校の保健室の壁を塗り替える計画に、うすいオレンジ色であるピーチカラーを提案しました。ベッドで横になりながら、家からの迎えを待つ児童たちにとって、少し薄汚れたような白い壁は、不安を募らせるばかりでしょう。どこか母親の肌のぬくもりを連想させるピーチカラーは、不安な思いを紛らわすちからを持っているのです。社会問題になりつつある「保健室登校」にも色彩がなんらかの形で改善に参加できるものと、強く感じています。色の持つ作用が視覚からでも十分に補充できるからです。
 オレンジ色は、遠くても暗くても確認できるという視認性が高いということから、救命用具にも使われ、明るいオレンジは元気になる薬のパッケージに使われ、薬局の棚を飾っています。
 私たちのからだに非常に近いこの色は、「命」の色、だんらんを表す「食」の色として、にぎやかな場所に多く用いられています。暑さにまいってしまっている体に、やさしく、そして回復力のあるビタミンカラーのオレンジ色をどうぞ。

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