ロータリーエンジンコージェネレーション
の実証試験開始

全体図
全体図
 当社は、ロータリーエンジン搭載ガスコージェネレーションシステムの実証試験を本日から開始します。実証試験を通し、ロータリーエンジンの小型、軽量、低騒音、低振動という特性を活かした小型ガスコージェネレーションシステムの製品化を目指します。
1. 概要
 本試験機は、天然ガス(都市ガス)を燃料にロータリーエンジンを稼動させ、発電出力20 kWを得ると共に、排気ガス等から45 kWの排熱を回収し給湯等の熱源に使用する小型のガスコージェネレーションシステムです。
 この度、試験機を技術研究所(広島県安芸郡海田町)に設置し、マツダ株式会社の技術支援のもとに当社が実証試験を行ないます。
2. システムの特徴
小型・軽量
  ロータリーエンジンは同出力のレシプロエンジン(2000ccクラス)に比べ、大きさ、重量とも約2/3程度です。そのためパッケージを、縦88×横195×高さ130cm(突起物を含まず)とコンパクトにまとめることができます。
低騒音、低振動
  レシプロエンジンには気筒ごとに吸/排気弁があり、1分間に数千回開閉するため、エンジンから発生する騒音の主な原因となっています。ロータリーエンジンにはこの弁がないため、弁開閉時の騒音は発生しません。また、ピストンの上下運動がないため、振動の面からも優れています。
高信頼性
  レシプロエンジンに比べ、構造がシンプルで部品点数が少ないため、当然交換部品点数も少なく、エンジンオイル補充や点火プラグの交換など簡単なメンテナンスでシステムの運用が可能です。
3. 仕様
原動機型式 13Bロータリーエンジン
(654cc×2ローター)
回転数 1800rpm
発電出力 20kW
排熱回収量 45kW(目標値)
ガス消費量 10m3/h
エンジン本体
エンジン本体
4. 今後の予定
 今後は、発電出力特性試験や耐久性などの基本性能を把握すると共に、システムの完成度を高めるための実証試験を行ない、病院、ホテル、スポーツ施設などの中小規模業務用向けに製品化を目指します。また、将来的にはエンジンの回転数を上げることにより40 kW程度の発電出力が得られるシステムも検討する予定です。
 当社は今後も、ガスコージェネレーションシステムなど様々な天然ガス利用技術の試験・研究を通じ、あらゆる用途への天然ガスの普及、拡大を目指していきます。


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広島ガス株式会社
HIROSHIMA GAS Co.,Ltd