昭和前期
戦争で経営は苦境のなかへ
 昭和初期のガス事業は、人口の都市集中による需要の急増で、大正末期から引き続き経営が拡大していきました。しかし、昭和5年頃から不況による販売不振、料金の徴収不能といった事態に陥ってしまったのです。
 その後、昭和11年の2.26事件を契機に、日本は準戦時体制へと移っていきました。「鉄鋼工作物築造許可規制」に始まり「国家総動員法」「鉄鋼品製造制限規制」などによって鉄鋼は軍需産業最優先になり、ガス事業への割り当ては極めて少なくなりました。また、石炭不足で事業は苦境の中に。その後も戦争が終わるまでは、すべてが軍需中心、ガス事業も他の産業と同様、国の統制下で苦しい経営が続きました。
 そんな暗い状況の中でも、昭和12年に東京ガスがガススイッチ(ソケットを挿入すると元栓が開いてガスが通り、外すとガスが自動的に止まるもの)を売り出し、昭和13年にはガスメーター設置数が100万件を突破!という明るいニュースもありました。


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広島ガス株式会社
HIROSHIMA GAS Co.,Ltd